ドキュメント
CTRカーブモデリング: 順位ごとの期待CTR
自サイトのクエリからクリック率カーブを推定し、順位から見込まれるよりクリックされていないクエリを抽出して、取りこぼしているクリック数を見積もります。
CTRカーブモデリングは、業界平均ではなく自サイト自身のクエリを使って、1位から20位までの各順位でどの程度クリックされるかを学習し、すべてのクエリをそのカーブに照らしてスコアリングします。順位から見込まれる水準を大きく下回るクリックしか得られていないクエリは「パフォーマンス不足」と判定され、カーブ並みになった場合に増えるクリック数の推定値も表示されます。タイトルやスニペットのうち、書き直す価値のあるものを最短で見つける方法です。
カーブの推定方法
- インプレッション数が10以上で、平均掲載順位が20位以内のクエリをすべて対象とし、順位を最も近い整数に丸めます。
- 各順位につき1つのCTRを算出します。その順位の合計クリック数を合計インプレッション数で割った値なので、規模の大きいクエリほど重みが大きくなります。
- これらの点に対し、対数スケール上でインプレッション加重の最小二乗法により2つの型を当てはめます。べき乗則
CTR = a × position^bと、指数関数CTR = a × e^(b × position)です。 - モデルを自動(R²最良)にしている場合は、R²が高い方の型が採用されます。べき乗則または指数関数を指定して、当てはめをやり直すこともできます。モデルの適合度パネルには、数式と2つの候補が表示されます。
クエリが1件もクリックされていない順位は対数スケールに載せられないため、当てはめから除外されます。レポートの作成には、クリックのある順位が3つ以上必要です。それより少ない場合は、カーブを推定できなかった旨が表示され、期間を長くするかフィルタを緩めるよう案内されます。
各クエリのスコアリング方法
- 期待CTR: クエリの平均掲載順位におけるカーブの値で、0.05%から95%の範囲に収められます。
- ギャップ: 実際のCTRから期待CTRを引いた値です。
- zスコア: ギャップを、その順位におけるクエリ間のCTRの通常のばらつきで割った値です。ばらつきにはインプレッション加重標準偏差を使い、クエリが2件未満の順位では全順位をプールしたばらつきを使います。
- ステータス: zスコアが-1以下なら「パフォーマンス不足」、+1以上なら「期待以上」、その間なら「期待どおり」です。
- 見込みクリック数: カーブを下回るクエリでは、インプレッション数 × (期待CTR − 実際のCTR) で算出し、カーブを上回るクエリでは0とします。
順位ごとの期待CTRの表は、ノイズの扱いがより厳格です。zスコアは、ギャップをその順位の平均値の標準誤差で割って求め、自サイトのCTRがカーブと期待値の10分の1以上乖離している場合にのみ、その順位を「期待以上」または「期待未満」と判定します。
結果の見方
- カードには、分析対象クエリ数、最適モデル、当てはめのR²、パフォーマンス不足のクエリ数、見込み追加クリック数が表示されます。
- 自サイトのCTRと期待CTRの比較では、1位から20位までの両方の線をプロットします。推定カーブでは、各クエリが破線のモデルの下に点として表示され、パフォーマンス不足のクエリは赤で示されます。順位ごとのCTRギャップでは、差をパーセントポイントで表示します。
- クエリとカーブの比較は見込みクリック数の順に並んでおり、すべて、パフォーマンス不足、期待以上のタブがあります。クエリをクリックすると詳細ページが開きます。
R²が低い場合は、自サイトのCTRが順位にほとんど左右されていないことを意味します。主な原因は指名検索やナビゲーション目的の検索で、こうした検索では順位に関係なく目的のサイトがクリックされるためです。カーブを信頼する前に、フィルタパネルでブランド名を含まないクエリのみを選択し、再実行してください。ブランド用語はプロパティ設定から取得されます。
前提と、把握できないこと
- 順位がCTRの主な決定要因であると仮定しています。広告、AIによる回答、マップなど、自サイトの結果より上に表示される要素は同じ順位でのクリックを減らしますが、Search Consoleのデータにはそれらが表れません。
- 基準は自サイト自身のカーブであるため、どの順位でも一様にクリックされにくいサイトでは、その中でも特に悪いクエリだけが目立つことになります。CTRベンチマークも同様のカーブを作成しますが、自サイトのデータが少ない順位では、公開されている市場ベンチマークで補います。また、メインナビゲーションのCTRカーブでは、すべてのプロパティのカーブを比較できます。
- 平均掲載順位は、検索ごとにサイトが獲得した最上位の順位をGoogleが平均した値です。そのため、順位が大きく変動するクエリは1つの数値にならされます。
- 見込みクリック数は上限値であり、予測値ではありません。同じ順位にある自サイトの典型的なクエリと同じようにクリックされると仮定した数字です。
パフォーマンス不足のクエリへの対処
まず、そのクエリの検索結果ページを確認します。自サイトの表示が他の充実した表示と比べて地味な場合や、タイトルが検索意図とは違う内容を約束している場合は、その検索に応えるようにタイトルとディスクリプションを書き直してください。Googleが何を使うかについては、Googleのタイトルリンクに関するガイダンスで説明されています。変更後は数週間おいてから、新しい期間でレポートを再実行します。
AutoPSEOが管理する記事については、このチェックが自動で実行されます。コンテンツエンジンは週に1回、掲載順位が8位から20位で、その順位の通常のクリック率の60%未満しかクリックされていない記事を対象に、最適化をキューに追加します。詳しくは記事を最新に保つをご覧ください。関連レポート: スニペットではなく順位そのものの改善が必要なクエリには、機会スコアリングが役立ちます。